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古備前焼の年代鑑定 書籍出版記念展覧会 古陶磁鑑定美術館

古備前焼の年代鑑定 図録掲載名品集

安土​桃山期から江戸期までの古備前焼の名品を一挙公開

「安土桃山期」の古備前焼

本当の桃山茶陶の真実とは?

安土・桃山時代の古備前焼は、千利休や豊臣秀吉や、明智光秀などの有力茶人や大名、武将たちに、茶道具として愛用されました。

当時の茶の湯は、「侘び茶」と呼ばれ、室町時代までの豪華な書院の茶に対し、質素簡略の境地(わび)の精神が重んじられます。

そんな中で備前焼は、織田信長や豊臣秀吉が活躍した天正年間において、「建水」という道具で独占的なシェアを誇っていたのです。


実は、安土桃山時代の備前焼茶道具と言えば、「建水」と言っても過言ではないほど、建水ばかりが使われていたのです。そんな、貴重な安土桃山時代の建水を、特別にギャラリーで公開しています。

室町期から安土桃山期の古備前焼 種壺 波状文壺 古陶磁鑑定美術館 古備前焼の年代
古備前水指 織部好み 織部様式 古田織部 慶長年間 古備前 水指 古陶磁鑑定美術

「慶長(江戸初)期」の古備前焼

織部好みと慶長時代の美学

慶長時代(1596年~1615年)の古備前焼には、「織部好み」と称される造形や意匠性が見られます。

これらは、従来までは「桃山茶陶」と呼ばれ重宝されてきましたが、近年の研究によって、慶長期(江戸初期)の作風だと認識されるようになってきています。

豊臣秀吉が没し、朝鮮出兵が終わり、関ヶ原合戦を経て、時代は徳川の世へ。

そんな激動の時代に生まれた「傾奇者」の器を、どうぞご堪能ください。

「江戸前期~中期」の古備前焼

寛永~元禄文化の雅な備前焼

慶長文化の旗振り役だった古田織部が、1615年に自刃したことで、それまでの豪快で奔放な文化風潮に変化の兆しが現れます。​

それが、寛永文化です。

寛永文化は、宮廷調の気風をまとった、瀟洒で優雅な雰囲気が特徴です。主に、寛永時代から元禄時代にかけて隆盛しました。

備前焼は、素朴な焼き締めの土味が魅力的な焼き物ですが、この時代の流行に対抗して「伊部手」という塗り土手法を開発します。

ここでは、その伊部手の初期仕様の作品を紹介して参ります。

江戸初期から江戸前期の古備前焼(古伊部焼)初期伊部手 黒伊部 黒備前 塗り土 古

​時代別 古備前焼の陶印・窯印 図録集

陶印 窯印 古備前透し彫り花籠 古備前窯印 古備前陶印 古備前焼 古備前鑑定 古備前鑑定委員会

【 陶印・窯印 とういん・かまじるし 】
現代に伝わる陶工の息吹

「陶印・窯印」とは、古備前焼の器表に刻印された「マーク」のことで、窯元や陶工などの作者や、注文主を表していると考えられています。この陶印は、時代ごとに刻印されている場所や大きさ、作風や様式が異なっています。そのため、印を見ることで、古備前焼の作られた時代や年代を、推測できるのです。

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